ハトサブレと瘡蓋の解釈

(1821字)

まとまらないので悔しいが雑記。

→長くなったので解釈ものとしました。

 

  • ハトサブレポエムの基礎的解釈

君の声が 聞こえるたび

僕の心は ハトサブレ

この場合ハトサブレ、というのは…なんというか、英語でいうと"fragile"。割れやすい、ポロポロと崩れやすいお菓子ですね。先日そばぼうろを食べてたら気づきました。あのポエムのハトサブレって、そういう意味かーって。「僕」は、「君」に恋でもしてるんでしょうかね。

平日のサラリーマン

満員電車でどこへ行くの?

答えは公園

K-O-U-E-N

僕の心は ハトサブレ

これはまあ分かりやすい。平日のサラリーマンが満員電車に乗ってたら、どう考えたって行き先は職場です。なのに、答えは公園(若干の韻踏み、ローマ字読み上げはその強調?)。実はリストラされたばかりで、傷心のままフラフラと、あるいは失職したことを周りに悟られないため、カモフラージュで満員電車に乗って、公園に行く。リストラされたサラリーマンは公園で黄昏ると相場が決まっています。アニメ漫画でも使われる定番ネタですね。そんなわけで、心がハトサブレ。このサラリーマンは、「僕」とは別人でしょうか。それとも同一人物で、客観的に観察した描写なのか。別人でも、そんなサラリーマンを見たら心ハトサブレだってあり得ます。

泣いていいのは

トイレの中と パパの腕の中だけ

パクリはよくない

僕の心は ハトサブレ

ハトサブレ…レ…レ…レ…レ…レ…(フェードアウト)

これは、すぐピンと来る人とそうでない人に分かれるのではないでしょうか。個人的には、かなり初期の周防さんの配信でやっと理解しました。たしか何かの雑談の流れで、CLANNADの名言として「泣いていいのは云々」発言に触れていました。

仮にそれを知らなくとも、直後に唐突な「パクリはよくない」があるため、勘の良い方なら「今のは何かのオマージュかな」と察せられる仕組みになっています。親切設計ですね。要するに、オタクにとっては有名なフレーズをパクった直後に、パクリは良くないと否定あるいは戒める、シュール系の一節。泣きたい状況なわけで、心はハトサブレ。やっぱりリストラされたんですかね。最後の演出は、先日のぱとらじで言及されたように、声優ラジオあるある的なものと思われます。

全体的に、若かりし頃の「らしさ」が活きた、シュールの中に悲哀が垣間見える良作ポエムと言える。

 

  • 『Teenager Forever』の瘡蓋は剥がれ落ちない

解釈ついでにこちら。瘡蓋云々というのは、一番のAメロ2つ目の後半歌詞です。

深い傷もいずれは

瘡蓋に変わって

剥がれ落ちるだろうか

なぜ落ちないと思ったのかというと、まず単純に、ボーカルの音程が落ちないから。ここはフォールしないんですね。

一応前半も含めてAメロのフレーズ終わり際に注目してみます。

(1A1前 だ⤵︎あ)

1A1後 も〰︎→‖ やや上がって終わる?

(1A2前 だ⤵︎あ)

1A2後 か〰︎→‖

2A前 て→⌒→ 上がって下がる

2A後 も→⌒→ 同上

後半は基本的に下がらない。ほぼフラット。前半は下がる。2番は前後半共通した動きで、ちょっと山になっている分、上がり下がりがある。

まあ正直、これだけでどうこう言えはしないんですけどね。ただ、もし「瘡蓋が剥がれ落ちる」方向に印象をもっていくつもりなら、そもそも歌詞を「剥がれ落ちるだろう(な)」として、前半に入れるか、後半でもフォールさせるような気がする。

歌詞の内容的にも、Aメロ前半はネガティブな分かり切っていること(若さゆえのやや極端な思考)、Aメロ後半は将来的な話。将来の話は歌の進行につれてポジティブになっていく。「自分のことあんまり好きじゃない」→「トラウマ克服できるのかな」→「ありのままでいいじゃないか」という感じ。

瘡蓋のくだりは、ネガティブともポジティブとも言い切れない中間。深い傷が癒えるとはとても思えないけれど、まあ未来のことだしなんとも言えない。でも、おそらく傷は癒えない。あるいは、瘡蓋になっても剥がれ落ちはしない。傷跡として残る。上述のように、もし「傷は癒えるよ!楽観的にいこうぜ」という趣旨なら、歌唱的・文章的に別の表現になるはず。

だけど、ちっぽけな自分が好きになれなくても、トラウマが克服し切れなくても、そのまんまで一歩ずつ、今を重ねて先へ進もうぜ。と、そういうお話でした。

最近見た配信シリーズ

(1187字)

君の声が 聞こえるたび

僕の心は ハトサブレ

 

平日のサラリーマン

満員電車でどこへ行くの?

答えは公園

K-O-U-E-N

僕の心は ハトサブレ

 

泣いていいのは

トイレの中と パパの腕の中だけ

パクリはよくない

僕の心は ハトサブレ

ハトサブレ…レ…レ…レ…レ…レ…(フェードアウト)

『気分はDJ。強電波放送』の「ハトサブレポエム」を思い出させる冒頭ですね。「ふたご座のあなた。ほんとはふたご座じゃないよ」は天才のそれ。

これもまた天才。面白さに屈してチャンネル登録しました。

最後に、この配信の話題に乗じて、昨年末行われたRTA in Japanのおすすめを紹介したいと思います。

配信内でも話題になりましたが、やはりこれが筆頭かと。初戦のラストだけでも観る価値アリです。

こちらも名前は出ていましたね。今回で初めて知りましたが、非常にエンタメ性が高いというか、パッと見でも笑える面白さがあります。まったりゲーやギャルゲーなど、本来素早さを求めていないゲームのRTAはシュールになりがち。この場合は、ギャルゲーには珍しくアクション要素が強めなので、RTA向きだったのかもしれません。

紹介するまでもないでしょうが、念のため。64RTAはとんと無知ですが、それでも面白かった。シンプルにめちゃくちゃ上手い。メジャー競技のトップランカーなので、当たり前といえば当たり前か。少し触ってみたらお分かりの通り、マリオ64ってそもそもの操作感が鈍いというか、普通に遊ぶにしても難しいんですよね。それをあそこまで精密に華麗に扱えるというのは、人間辞めてるとしか言いようがない。

こちらも人間辞めてる部類のRTAですね。以前にも話したあのムジュラ。本当に衝撃的な革命があったその年の瀬に、あれだけのギャラリーを背負ってきっちり一発通しを決められる恐ろしさたるや。最近、ゼルダRTAのレジェンドすばさんも記録解説動画を上げていらっしゃったので、だいぶ新ルートも浸透してきたのではと思っています。

他にも個人的に面白い競技はありましたが、ひとまずこのあたりで失礼させていただきます。

また次回。

雑記【King Gnuとか】

(2199字)

雑記です。

King Gnuの新曲『Teenager Forever』、フルでMV公開されましたね。イントロ部分は散々CMで聴かされていたので、そんなにハマると思っていなかったのですが…。

後半はベースもブリブリ動いてて、かっこいい。以前話題に出したのは、おめシスの『白日』のとき。その後は特に関心も持たず過ごしていました。よく知らないので、どれを聴いても「あれ、また白日?」という感じになってしまって。『傘』は割と好きなほうでしたが。なんだかんだ紅白も出て、去年は髭男に次ぐJ-POP界の時の人だったんですね。勝手に一発屋と思い込んでいてすみません。

調べてみたら、去年がメジャーデビューと知ってびっくらこきました。今の時代に、そんなスピード感でミュージシャンが売れることなんてあるの?という驚き。活動期間自体でいっても5年とかそんなもの。ファンのノリに、なんというか「何年もこの調子でやってきました」的な古めかしさを感じて、てっきり長いことインディーズでやっとこさ売れたバンドかと勘違いしてました。

びっくりその2。見た目とポジションで勝手にメインボーカルが中心だと思っていたら、ギターの常田さんが屋台骨だった。作詞作曲、映像とか諸々。東京芸大のチェロ専攻に入学。ベースも入賞経験あり、バンドではギター。ボーカルの井口さんも東京芸大の声楽科卒。エグいですね。

今回の新曲はテーマも分かりやすくて、MVも面白いし、若くして売れる人ってすごいなぁという感想。歳をとってどういう音楽を作るのか、気になります。

しかし東京芸大に入る人が、ほとんど寄り道せずJ-POPのバンドマンになるなんて、恐ろしい世の中になりましたね。オーバースペックなくらいで、漸く日の目を見るということか。○○卒という物差しで測るのも、本当はよくないのですが…。

 

そういえば、以前一度だけウノアキラについて質問されたことがありました。烏丸さきから東大卒の元Vtuber系YouTuberに転身したことまでは知っています。でも、心が痛んでちゃんと見れなかった。東大生って、入学した時点で思い知らされるんです。東大という名前の薄っぺらさを。人によっては突然知らない親戚からわんさか連絡が来たり、他のコミュニティにいけば十把一絡げで「とりあえず秀才キャラ」だし、周りにはいくらでも上がいるし。そう分かっていても、「東大卒」を冠するしかなかった忸怩たる思いに、胸がキュッとなって。

結局、すごいやつもいれば大したことないやつもいる。わたしの場合は後者でした。東大の哲学専修を、休学やらなんやらで人の倍くらいかけて卒業して、クソの役にも立たん日々を過ごしているわけですから、レッテルの無意味さは身に沁みて分かっています。いや、東大の哲学までいくと、この場合はレッテル通りか。

だから、東大卒と冠するものは総じて胡散臭いとも言える。このブログにしたって、どこか胡散臭いなぁと思いながら、それでもなんとかまともであれと念じて書いています。

ウノアキラの話をすると、いつも鳴神裁を一緒に思い出すんですよね(なぜかしら?)。未だに何をしたい方なのかよく分からなくて、感想すら述べられない。もしわたしが界隈の健全化を希求する立場なら、話の分かる、信頼のおける弁護士を紹介しますよという役割に落ち着く。素人がちょっかい出したところで、どうにかなるものでもないから。でも彼の場合は、自ら介入することに意味がある。なんというか、悪意に魅入られている。前世も考慮した上で、そういう芸風のエンタメと考えれば、理解できなくもない。ある意味古典的王道ですからね。噂話、陰口、ゴシップ、スキャンダル、ずっと昔から人を捉えて離さないもの。わたしも別に立派な人間じゃないし、それに対してどうとも思いません。一つの戦略です。しかしそう考えると、鳴神裁という名前も、なかなか面白い。普通、自分の名前に「ナル」とか「裁く」なんてつけようと思いませんから。そこまでいくと、もう胡散臭いとかではなく、よくぞそこまで!と拍手したい。

 

随分脱線してしまいましたね。King Gnuの話でした。まあ、東京芸大は流石に特殊なレッテル貼りも多少許される領分ではないでしょうか。東大だと、かつての一高時代ならともかく、大学進学率5割の今はだいぶ意味合いが違います。東京芸大となると、常人には入ることすら不可能。それでJ-POPにほぼ一直線ですから、良い時代になったなぁと。

 

J-POPでいうと、いまさらフジファブリックの『若者のすべて』にハマったりしています。

もう少し前は、味噌汁'sの『シマホッケ』。味噌汁'sで一番好きかもしれない。なんとなく『そっけない』を思い出します。キーワードの促音とか、サビの「なぜ」「なんで」という入りとか。といっても、以前挙げた『にっぽんぽん』と『マニフェスト』、『ハイパーベンチレイション』と『おしゃかしゃま』ほどの双子性はないのですが。

 

なんだか、Vと無関係な話ばかりになってしまいました。最近見た配信の話もしたかったけれど、こうなったら分けておいた方が良さそうです。

また次回お会いしましょう。

学力テストを終えて(素案提示)

(3093字→追記後4589字)

恙無く終わりましたね。

せっかくなので、直前に挙げた予想と実際の順位を見比べてみます。未見の方は、ブラウザバック推奨。まずは先日の予想から。

1花奏

2杏戸

3周防

4西園寺

5島村

6季咲

7宗谷

8鴨見

9堰代

10日ノ隈

実際の順位はこちら。

1花奏 464点

-------一般人の壁-------

2周防 386点

3杏戸 357点

-------生活に支障なし-------

4鴨見 295点

5西園寺 284点

6宗谷 267点

-------まだ大丈夫-------

7島村 179点

8季咲 143点

-------養老孟司-------

9日ノ隈 108点

10堰代 100点

一番外れていたのは、鴨見さんですかね。期待を込めてBIG3入りの予想でしたが、実際にはそこそこの順位。九九の間違いもありましたが、トータルでは無難なところに収束。代わりに季咲さんが8位。下馬評通りの活躍、お見事です。しかし、タイトルホルダー2名の牙城は崩れなかった。コメントでも頂きましたが、勉強するだけで見所の生まれるタイプですね(本人の心が折れなければ)。774inc.の箱売りについては、ひとまず十分という判断でしょう。年始休みの学力テスト以上に集客力・露出度の高い主催企画もありませんので、これで興味を持たない視聴者には、現状打つ手なしです。個別のコラボは増えていくでしょうけどね。

花奏さんの独走に、周防杏戸が続くところは大方の予想通りでしょうか。宗谷さんは初回の学力テストの印象で予想しましたが、第3回の番外編で既に成長されてたんですね。

 

で、ここからが本題。

単なる個人的な考えですが、そろそろ、因幡さんも回答者側に回ったほうが良いのではないかと。

いくつか理由はあります。

まず、あにハニブイで点数争いをする際、日ノ隈宗谷を2倍するだけでは到底勝負にならない。主眼ではないので競る必要はありませんが、せっかく競うなら、もう少し緊迫感もほしい。

次にーーこちらが主たる理由ですがーー問題作成・採点者として、けっこう不安なところがある。特に英語。詳しくは後述します。もちろんお忙しい方ですから、他人に委託できる作業は任せてしまったほうが良い、というのもあります。

 

ここはとても難しい。というのも、因幡さんが問題を作り採点をするからこそ、コンテンツとして成り立っている部分も多いから。因幡さんが作らなくて済むようになれば、主催の必然性も減り、場合によっては他所でも出来てしまうことになる。実はそんなに秀才ではない、とバレてはならないジレンマがあります。

もちろん、正確な学力の測定が目的ではないので、問題や採点をあまりとやかく言うのはお門違いというものです。女性配信者として稀有な学力の持ち主なのは疑いない。それでも、気になってしまうものは気になる。特に英語。おそらく、本人もそこまで得意じゃない自覚はあるけれど、立場上そうも言えん状態ではないかと推測します。

たとえば、英語の発音をひらがなで書く問題がありますが…どうなんでしょう。仮に小学生に教えるとしても、ひらがなやカタカナで発音を理解させるかどうか。初歩の辞書ならカタカナで表現した発音も併記してありますが、苦肉の策という感は否めない。というか、日本語で表現するのは無理なんですよね。音の認識が違うから。発音の理解を調べるなら、発音記号を使うか、同じ発音の単語を選択肢から選ぶ…といった具合になります。撮れ高目的としても、単に発音の規則を知らないゆえの間違いに終始してしまうので、バリエーションに乏しい。

もう一つは、第1回でも気になった、周防さんの英作文に対する反応。前回はネイティヴな砕けた書き方をして、採点者に伝わらなかった。まあ、これはテストなので仕方ない気もする。今回は採点者に配慮して、教科書的な英語で書いてらっしゃったのですが、これでもちょっと怪しかった。流石にso〜that...構文は知っていると思いたいですが、admirableも含めて曖昧に流していたので、ヒヤッとする。

他の教科については、知らないと解けないだろうとか、分野が偏っているとかあるかもしれませんが、エンタメな以上仕方ないのかな、とも思います。

 

(追記:他の教科で思い出してしまったので、些細なことですがもう一つ。

国語のテストで『ごんぎつね』の内容…内容というのもよく分からない話ですが、おそらく粗筋と自分なりの解釈を要求しているのでしょう。作品の解釈は研究者の間でも統一されがたいので、一旦脇に置きます。少なくとも、作品全文をきちんと読んだ前提でないと議論にもなりません。

で、そういうそもそも論を取っ払った上で気になったのは、花奏さんの満点回答冒頭の「主人公のおじさん」という部分です。

基本的にこの設問は『ごんぎつね』を知っているかどうかだけを問うもので、どう書いても読者の自由で減点しようがないのですが、ここだけは明確に減点対象になります。

 

物語の主人公を誰と受け取るかは、解釈上基本的かつ大きく影響する点です。細かい話を抜きにしていうと、主人公とは「物語の始まりから終わりまでの間に変化した・成長した」登場人物を指します。『ごんぎつね』でいうと、主人公は狐のごんという見方が支配的です。

最初は単なるいたずら心で人間の邪魔をしていたごんが、自身のいたずらのせいで、兵十のおっかあが最期に食べたがったうなぎを食えずに死んでしまったと知り、反省するお話。そのあと、償いに盗んだものをあげたら兵十が盗人と思われて怒られたため、ちゃんと自力のもので償うという反省もある二段構え。最後に、兵十は神のご加護と思い込んでごんが「ちっ、割にあわねーな」と当初の思いを忘れた頃に勘違いで殺されるというオチ。成長したのはごんです。兵十に成長する要素はありません。だって、狐のせいで母親は最後の晩餐食べられずに死んじゃって、あらぬ盗人疑惑までかけられて、なんか知らん栗が勝手にウーバーイーツされて、あの狐がこっそり家に来たから撃ち殺したらウーバーイーツはごんだったって話ですよ。そもそもごんが原因で、殺されても文句言えないようなことしでかしてるんですから、兵十が勘違いで殺したからって改心しようもない。

また、これは作品そのものというより成り立ち的な話になりますが、大元は口伝らしいんですね。新美南吉が全部自分で考えたというより、もともと地元でそういうお話があった。村のお婆ちゃんとかが子供たちの前でお話ししてくれるやつです。ナウシカでいう「その者金色の野に降り立ち…」的な。ちょっと違うか。

ともかく、それを元に新美南吉がアレンジしたと。アレンジする前は、狐が葬式を見て「あー悪いことしちゃったな」で終わる話だったそうです。いたずらはダメだよ、思ってもない迷惑がかかるかもしれないからね、はいおしまい。この物語のプロトタイプからも、やはり反省して変わるのは狐です。兵十は迷惑かけられただけ。ただ可哀想。

テスト的にベターな回答は、誰が主人公か明言しないことです。求められてないことに言及して付け入る隙を与えるのは、藪蛇というもの。

 

…まあ、これは学力テストの本筋ではないため、実際は些事です。主眼は、有名作品を知らない人がどんな創作をするかにあります。知っている場合も、〜〜ゴンとか、報連相とか、その人なりのユーモアを発揮する場面。

もしわたしが『ごんぎつね』で似た問題を作るなら、青空文庫のものを読んでもらい

  1. ○○字以内で粗筋を書け
  2. 主人公は誰だと思うか
  3. なぜそう思ったのか理由を述べよ

という感じにします。もちろん主人公はごんでなくても構いません。兵十でもおっかあでも茂平でも弥助でも新兵衛でも加助でも読者でも作者でも世界中のみんなでも、なんでもあり。あとは理由で「なるほどなぁ」と思わせればOKです。追記終わり。)

 

一般的な試験は出題範囲があって、その中の知識・理解によって全て解けるという形で公平性、試験らしさが担保されます。大学入試にしても、学習指導要領で定められた高校までの学習内容という出題範囲が(少なくとも建前上は)存在する。そういう、知ってるはずなのに解けなかった、悔しい!というのが理想的な問題の作り方ではある。あくまで理想ですが。

 

で、自分ならどう作るだろうと考えてみた。一つのやり方はこうです。回答者の動画・配信内の話題をネタに、あるいはそれをきっかけに膨らませて、問題を作る。

上記配信でメッセンジャーバッグが話題に上ったことをネタにしてみます。

  1. メッセンジャーバッグを英語で書け(英語)
  2. メッセンジャーバッグを以下の画像から選べ(著作権の問題があるので、やや面倒。ジャンルは雑学?ファッション?)
  3. メッセンジャーバッグはもともと自転車便従事者向けに作られたが、最近日本でも流行っている新たな食事宅配サービスの名前といえば?(社会)
  4. そのサービスにおいて近頃、傷害補償や賃金値下げの問題がニュースになっていますね。これらについて、働き手側の集まりは会社側に団体交渉を求めているようです。この集団を、漢字四文字でなんと言うでしょう?(社会、撮れ高狙い)

もう一つ、同じ配信のネタ。指摘されていませんが、ある読み間違いをしています。

  1. 隔たりの読みを書け(国語)

回答者とは違いますが、たとえばの話。この配信で「おしるこ」を読み間違えていますが

  1. しるこを漢字で書け(国語)
  2. おしるこはあんこを使いますね。そして一般的にあんこといえば、あずきと砂糖なんかで作ります。さて、あずきを漢字で書け(国語)
  3. おしることぜんざいは、関西では使い分けて呼ばれるようです。さて、どう違うのでしょう?(社会、雑学、家庭科)

英語なら、こんな問題もありです。

  1. 季咲あんこはアイドルを目指していますね。ところで、そのアイドルの正しい英語表記はどっちでしょう?ちなみに片方は「怠けてる」という意味です。A.idle B.idol(英語/撮れ高狙い)

堰代さんは間違えられない問題ですね。

算数なら、計算以外だと語句説明が配信向きか。

  1. よく慌てているときに「素数を数えて落ち着こう」と言われますよね。さて、素数を三つ挙げろ(算数というか数学)
  2. では、素数ってどういう数のことなんでしょう?簡単に言葉で説明して下さい(数学/撮れ高狙い)

無理数を尋ねるのも面白そうです。

最後にこんなのも。

  1. 堰代ミコが朗読した夏目漱石の作品名を答えよ(国語、間違えると居たたまれなくなる)

 

徒然なるまま書きましたが、単なる一案です。基本的には、因幡さんが作って採点するからこそのコンテンツでしょうね。採点官に媚びを売るところも含めての回答だったりもしますし。

そんなわけで、また次回の箱企画を楽しみに待ちたいと思います。それでは。

件の新人について

(1130字)

姫森ルーナさんですか。

もともとスリップダメージif…くらいしか知らないので、そうなんだ、という感覚。

これが同じキャラクターとしての移籍なら、けっこう驚きですけどね。星街すいせいさんは同名義での移籍ですが、実際には同じ傘下での異動みたいなものでした。

 

仮に本当だとすれば、あのにじさんじから移るという点が話題性を強めている気がします。一昔前なら、にじさんじであるというブランド力、所属することのメリットがデカすぎて考えられなかったこと。久遠さんのような例もありましたが、にじさんじと神椿ではやることがだいぶ変わってきます。今回はどちらも2Dスタートの配信メインという似た箱なので、余計にあれやこれや言われやすい。

 

とはいえ実際には、単に戻る道がなかっただけかもしれません。笹木さんは復活しましたけれど、あれは契約面で揉めて、交渉を有利に進めるためにやむなく引退したと個人的には認識しております。全ての引退者に門戸を開いているとも言い切れない。「自己都合で退職したけどもう一度雇ってくれ」なら、普通「そんなん知らんわ」で終わります。

 

配信者が舞い戻ってくること自体は、ままあることです。それなりの人気を得た場合、完全に足を洗うのは難しい。「コメントのシャワーには中毒性がある」とよく言われます。企業を抜けても個人で続けたり、というのはそれこそ無数にある話。今回は、どちらも有名、なんなら二強といってもいい箱二つの話だったため、尾を引いている。

 

個人的には、演者側がどうというより、使う判断を下した運営側が、まぁすごいなと。なんとなく、リスクのほうが大きい気もするのですが。よほど能力を買っているのかしら。

アイドル部を抜けた二人は、個人勢なんですね。てっきり天鳳運営のC-EGGが抱えているものと思っていました。仮にそこなら界隈と密接に繋がっているわけではないので、あまり角も立たないで済むのかなと。今回は、界隈ど真ん中ですからね。

仮に万が一関係悪化したとしても、自前のタレントとリソースのみでいくらでもやっていけるくらい盤石なので、あまり気にせず済んだという感じでしょうか。実際には、周りほど当事者は気に留めていないように思えます。

ただ、当時付き合いのあったメンバーと絡めるかは疑問。というか、現状では接し方のラインが分からない。今のところ接点もなさそうですし。見た目の雰囲気もガラッと変わったので(もしかしてそっちが主眼?王道のかわいい系になりたかったのかな)、基本的には全くの別人として扱われることでしょう。

 

 

あれこれ想像を巡らせてはみたものの、にじさんじもホロライブもよく知らないので、所詮蚊帳の外の戯言ですね。

乱文失礼いたしました。

学力テスト予想

(1383字)

明けました。本年もよろしくお願いいたします。

新年早々、箱としては久方ぶりの学力テストがありますね。2018/10/07というと、一年以上昔のこと。何かしら感想を書いた気になっていたのですが、そもそもこのブログが存在してなかった。

懐かしい。まだハニストメンバーが手探り状態で、観る側も謎の緊張感に包まれていた記憶。キャラデザとは裏腹に、アイドル並の下ネタNGグループと印象付けた回でもあります。今でこそ個別の線引きも出来ましたが、当時は出演者の半分が黙りこくる放送事故一歩手前でした。今回はメンツ的に、下ネタがぶっ込まれることもなさそう。

人数は、3人減って4人増えたのでほぼ横ばい。司会1+回答者10の計11名。他の回も10名前後なので、いつも通りといえばいつも通りか。基本的に1人2人ゲラ・盛り上げ役がいて、残りは振られたらしゃべる形になります。以前は日ノ隈・宗谷両名が出たり引いたり、よく動いていました。果たしてハニストメンバーは、この一年でどうなったのか?

だいぶ立場の変わった周防さんは、俄かに因幡さんと急接近。これは何かの前兆か。西園寺さんは、あの「老人ホーム=墓地」というキレッキレ回答を超えられるのか。中の人の事情まで含めるとラインスレスレのブラックジョークで、西園寺史上最も輝いていたと個人的に思っております。堰代さんは、ファッションではない学力の持ち主ですから、ありのままが一番。誤読が持ちネタ化した島村さんは、一年前よりイジりやすくなり、出番増の予感。蒼月さんは…そもそもほとんど喋っていなかった。

 

新規参加のブイアパメンバーは、どうなるのでしょう?

季咲さんはかなり期待されていますね。この前の組長謁見を見る限り、しゃべりは相当怖いので、周り次第かと。

その季咲さんのバックアップも含めて、杏戸さんは重労働が予想されます。自分+季咲+鴨見の3名分は常にメインで喋れる心の準備…と考えただけで恐ろしい。

鴨見さんは、てっきりいつもの調子で欠席するものと思い込んでおりましたが、どうも出るようですね。嬉しい誤算。意外にしゃべり自体の不安は少ない。ただ初対面が多いので、無難に大人しくなるのでは。割と学力が壊滅的な可能性も端々に感じられるので、ぜひてっぺんを目指してほしい。

花奏さんは、これといった不安要素も見当たらない。多人数でのしゃべりが未知数なくらいでしょうか。どこかで専用問題が出てくるはずなので、とりあえずそこさえ乗り越えればという感じ。前回は、蒼月さんにビートルズのメンバーを聞いたら全く答えられないという想定外がありました。

 

最後に順位予想でもしてみましょうか。

1花奏

2杏戸

3周防

4西園寺

5島村

6季咲

7宗谷

8鴨見

9堰代

10日ノ隈

周防さんは、ウケ狙いを減らして英語の自由作文を色眼鏡なしで採点してもらえれば、上がり目アリ。下位は鉄板で、新顔がどれほど食い込めるかといったところ。

 

直前も直前の話題で申し訳ありません。賞味期限は数時間。儚い命ですね。

それでは改めて、本年もよしなに。

ナチュラリストは無印と宮古島に集う

(2061字)

先日の宝鐘×因幡配信ですね。学力テストに誘うくだりが一番面白かった。29分あたりに始まって、一旦離れるんですけどもう一回戻って

宝:だから、全然勉強はからっきしですよ

因:へぇー…

宝:えなんで急に学力、の…話を…

因:へぇー…いやぁ別に特に意味はないんだけど

宝:あぁ、ちょっと暇つぶしの…会話を…(ここで諦めて次の話題に移ろうとする)

因:まあなんかちょっと、あれかなーと思って…

宝:なんですか?

因:テスト受けてみたりしたいのかなーって船長が…

宝:あ!!受けてみたいです受けてみたいです(お手本のような二つ返事)ぜひ…ぜひ…

あんまり自分から「出して出して」だと「やっぱやーめた」になりかねないので、あくまで相手の口から出るのを待つという、目に見えない押し引き。ほとんど口から出かかってるんですけど、ギリギリ堪えた。こういうのが、コミュニケーションの妙というか、個人的に観ていて面白い。ベテラン同士ならではの味わいがありますね。ホスト側も誘う気満々だったと思いますが、あくまで「相手が受けたいと言ったからお誘いしましたよ」の形は譲れない。これしかないという落とし所でした。

 

 

…さて、いよいよ大晦日。皆さんはどんな一年だったのでしょう。わたしはご覧の有様です。

 

 

少し前まで、宝鐘さんのアーカイブを一から見返しておりました(流石に一通りの手札を見た感があって、最近はそこまでですが)。

もし他人にどれか一つのアーカイブを勧めるとしたら、広告ゲームアプリの回。

タイトルを見た瞬間、負けを悟りました。もし自分が配信者だったとして、これを思いつくか。思いついたとして、それを上手いことやる自信があるか。そうです、勝手に闘って勝手に負けました。もともと広告が出るたび「変われ」と我が家ばりに言っていましたが、Crowd Cityをあそこまで楽しそうに遊べる人もそういないでしょう。シリーズ物なら、サクラ大戦も愛と理解が深いだけあって面白い。

 

最近知りましたが宝鐘さん、だいぶ昔からこの界隈にいらしてたんですね。当時の痕跡は無いに等しいので、あまり比較考証できないのが残念。仕方のないことですが、vtuberの考古学・歴史学的な観点からすると非常に貴重なので、なるべく残ってほしい。個別の変遷を辿る上でも、異なる環境設定の及ぼす影響を知る上でも重要です。バーチャル箱ちゃんも、消すには惜しい遺産でしたのに。

そういえば、先日コメントで頂いた両名の邂逅も、アーカイブを見返す過程で見かけました。10/7の東方配信ですね。

 

なんだか、好みが偏ってるようにも見えます。

こういうのもまた違った良さがある。株なら堅調な動きとか、手堅い銘柄とか言われるタイプ。同じ言葉に対して、日によって読み方が変わるから打率何割という発想は、なかなかエグい。

また違うタイプですけど、最近自分の中で考えを改めた人。夏色まつりさん。ただの下ネタおばさんだと思って興味を持たなかったのですが、司会の安定感がすごい。コミュ力というか、社会性が高い。ただの下ネタおばさんではないと分かり、ホッとしました。

 

とはいえ、やはり好みはあります。vtuberに関してなら、業の深さが判断基準。かつ、その業の深さが自然に醸成されたものであると尚良い。以前書いた「業の深さの濃縮還元」は、これを念頭に置いた対表現です。

あくまで例えばの話ですが、ネットの知り合いにお金を貸したり、体を許したり、剰え処女を捧げたりというのは、ハッキリ言ってブッ飛んでいる。ネジが2、3個じゃなくて10個くらい外れている。別の世界の住人です。普通に生きていたら、とても交錯しようもない。

遠北さんも、3月いっぱいという生活の変わり目で卒業すると発表なさいましたね。世間一般の生き方に配信業を馴染ませるのは、なかなか難しい。

そういう意味でも配信者なんて基本的に別の生き物ですが、中でも、長期間にわたり深めてきた業の上澄みを贅沢に振る舞うタイプや、現在進行形で獲れたて新鮮な業を提供するタイプが、なんだかんだで一番飽きない。長く楽しめるコンテンツになりやすい。

つまりは、健康志向でオーガニック好きの無農薬栽培に適した自然由来の環境にも優しいナチュラルテイストの、たとえば無印良品に並んでいそうな、たとえば宮古島に群生する野生大麻のような、そんなvtuberが好みということになります。

 

 

これは、来年から世界初vtuberナチュラリストを名乗るべきなのかもしれませんね。

 

それでは皆さま、良いお年を。