ムジュラのAny%RTAがヤバい話+本家パト松分析

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書きたいことがたまってしまったので、vtuberと関係の薄いほうから消化していきます。

 

まず、前半の件。これは全くvtuberと関係ないですね。ムジュラRTAをしているvtuberも(わたしの知る限りでは)いらっしゃいませんし、そもそもムジュラのゲーム実況すら見かけません。ゼルダシリーズ自体、知名度・クオリティに比してこの界隈では存在感が薄い。謎解き中心という性質上、プレイヤーによっては行き詰まりやすく、またいわゆる「指示厨」やネタバレなどで配信が荒れやすいことから、仕方ないとも言えます。

唯一よく見かけたのは、最新作のBotWくらいでしょうか。日本人に馴染みの薄かったオープンワールドで勝負して、見事評価を勝ち得たように思えます(実況映えするかはまた別ですが)。オープンワールドなら詰みや唯一解もほぼないので、その点でのやりやすさはあったかもしれませんね。和ゲー、それも長寿シリーズで初の試みということを考え合わせると、かなり攻めたのでは。どうやら現在、続編のシナリオプランナーやレベルデザイナーを広く募集しているようです。これだけのブランドシリーズで、外部から人材を募る(契約社員)というのは…わたしが無知なだけでよくある話なのか、それとも、これもまた攻めの一環なのか。

で、ムジュラのAny%RTAの話。Any%というのは、水泳でいう自由形です。「なんでもいいから速くクリアしろ」というやつ。もちろんチートはNGですが、人力で行えるならバグも駆使して構わない。

ちょっと前にも話題にしました。そのときは、デバッグメニュー呼び出しが発見・実用化され、1時間以内に終わってしまうというお話。この時点でもうヤバさカンストなのに、さらにヤバくなった。

簡単に言うと、「中断セーブをラスボス戦直前にした」ことにして、一気にすっ飛ばしているようです。ムジュラ既プレイヤーの中には「中断セーブ…?」という方もいるかもしれません。そもそもこのゲーム、同じ三日間をグルグルループしてクリアに辿り着くもので、日本語版では「セーブ=初日の朝に戻ること」でした。このとき重要なアイテム以外は全て振り出しに戻ってしまうので、ダンジョンの途中で一休みとか、イベントのフラグを立てている途中で休憩とかは不可能、「セーブしてゲームを止めるならまた一からやり直せ」という仕様でした。

しかし、海外版ではその鬼畜仕様は緩和され、中断セーブ(=一般的なゲームにおける普通のセーブ)の仕組みが導入されております。そのセーブをラスボス戦直前にしたことにして、そこから再開すれば一気にラスボス戦突入…。これにより、世界記録は40分を切りました。

…なんかもう、なんと呼べばいいのか。このよく分からない感情を、皆様にお伝えしたかった。ただそれだけでございます。

でも、これだけではきっと、vtuberの話を見にいらした方々から、お叱りを受けてしまうでしょう。せめてもの罪滅ぼしとして、新鮮な本家パト松の文字起こしを、最後に付け加えさせていただきます。

11分あたりから。

(息継ぎブレス)あのねぇこないだぁ…(しばしの間)卵二つ割ったらぁ…(間)双子だったのぁ!違う言い方変だ、卵一個割ったらぁ〜…双子の卵だったの。

でぇ…「イー!?」と思ってもう一個割ったの、おんなじパックに入ってるやつ!そったらねまた双子だったの!

珍しいでしょ?でねパトね写真撮ったんだぉ(ややハスキー)。「あっすげぇ〜、四つ黄身があるぅ」つって。

だけどさぁ〜、目玉焼きフライパンに落とすだけあのにさぁ、なんかめっちゃ汚いのよ。ぇこでなかツイッターに晒すのもなか…(笑)なか、ダメな気がするぅ〜と思ってぇ、してなかった、あとで見るこっそり?(笑)

パトラちゃんが引き当てた…双子、かけるにぃ!みたいな(息継ぎブレス)ぁくしゃみでそ…

素晴らしい。やはりわたしの作った紛い物とは違う。本家の格を感じます。

出だしをブレスで区切り、締めはまとめの言葉→ブレス→くしゃみミュートでフェードアウトという流れるようなコンボ。くしゃみはスパチャが流れてコメントの流れも変わるため、自然と別の話題へ移りやすい(実際にはフライパンが汚いことの訂正で、もう一度この話題に戻ります)。

中身に入りましょう。まず最初に下手な説明をして相手に「ん?」と思わせた上で、間髪入れず話を続けて引き込む。この、言い終わるかどうかのタイミングで即「ぁ違う」「ぁ間違えた」と接続するのは、周防さんの特徴的なしゃべり方ですね。

「イー!?」も周防節の一つ。エとイの中間的な音。口は小さめに開けて、その代わり舌を突き出すようにして、喉に力を込めつつ〈エ〉と発音する感じです。

写真を撮るくだりで若干声が裏返ります。ここらへんから一気にテンポ(英語でいうWPM)が上がり、そして「なか」の多用。「なんか」の短縮形ですね。しゃべりが駆け足になっています。「証拠写真を撮ったはずなのになぜ見せないのか」の説明パートです。「あとで見る?」とありますが、ご承知の通り、その後ツイッターに載せたりはしておりません。

実際のところ、このような二黄卵が出ることはあり得ます。卵を産み始めたばかりの若鶏に起こりがちなミスだそうです。単なるランダム現象ではなく因果関係があるので、連続で出現したり、一パック丸々二黄卵ということもある。普通は流通前に規格外としてピックアップされてしまいますが、見落としはつきものです。

その意味で、この体験談も強ち嘘とは言い切れない。なのに、どうしようもなく嘘っぽいのです。全ての要素が複雑に絡み合いながらも、ただ一点へと収束する。自分はであると。全身から漂うオーラが、そう告げているのです。

 

あゝパト松、どうして貴方はそんなにもパト松なの?