(709字)
私事で恐縮なのですが、ネカマ話を聞いたり読んだりするの、大好きです。同性だからこそわかる魅力的な見え方を研究し、相手に本気で恋心を抱かせる男たち。あゝ罪深い。
ネカマもそうですが、オカマが女装したり、クリエイターが別名義で創作活動したりというのは、今になって考えると、非常にvtuber的な振る舞いです。
マツコ・デラックスの素顔がとても男らしいのは周知の事実となりましたが、だからといって女装したマツコに拒絶反応を示す人を、わたしは見たことがありません。
テレビに出始めた当初はまだ男性の面影もありましたが、下ろした髪をまとめ上げて結い、メイクも地上波向けに研究されたのでしょうーー彼女自身が『月曜から夜更かし』の多田さんに向けて言ったように、「人は見られるようになると変わる」のですーー今やすっかり芸能界随一の人気タレント。
もともと芸能人に人一倍詳しい方でした。だいぶ昔の文章を読んだことがあるのですが、病的なほどの熱量。100ある胸の内を120伝えんというばかりの、全力豪速球という感じ。文字もぎっちり詰まった文語体で、マニッシュな文章でした。
今は違う。テレビの前と同じように、オネエ口調のくだけた調子で書いています。キャッチャーミットにすぱっと収まる、小気味よい文章です。
かつてあった小倉優子の「こりん星」なんかも、vtuberでいう設定と同じですね。みんな冗談だと分かった上で、うっかり口を滑らすのを楽しむ。vtuber界隈でもよくある光景です。
もう少し続きますが、一旦切っておきます。1000字程度に収めるとか言ったくせに、前回3000字超えてましたからね。
また次回、お会いしましょう。