Undertaleと杏戸ゆげ

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本当は、「若さ」の続きを書くつもりだったのですが、気が変わりました。

杏戸ゆげの話をさせてください。

 

このブログで彼女の名前を出すのは、久しぶりですね。まともに扱うのは、デビュー当初以来じゃないでしょうか。このブログの方向性が定まり始めたきっかけでもあります。ただ、その後触れなかったのも理由がありまして。

最初の記事が…なんというか、「初手天元」的なアプローチになってしまって、そこから広げようにも広げにくい。界隈での存在感も薄く、特に扱うタイミングはなかったというのが本当のところ。

 

なのに、今回話をしたくなったのは他でもない、UndertaleのGルートに突入したからです。

 

 

インディーズゲームとして史上最高の名声を勝ち取ったUndertale。ですが、ゲーム実況の観点からいえば、意外に不評です。というか、扱いがかなり難しい。

そもそも、作者のToby Foxが意図的に実況映えしないよう作っています。自分でプレイしてこそ楽しめるように。やることも基本、弾幕シューティングを覚えて避けるだけなので、プレイする本人は達成感がありますが、見栄えするわけではありません。また、ストーリーもメタな構造、自己言及的要素が核を成しており、一発で話の全体を理解できる人は限られます。そこに、なまじ有名になってしまったゆえ生まれた信者の一部(『涼宮ハルヒの憂鬱』ではありませんが、インドア派オタクはメタフィクションに弱い傾向があります)と、中途半端に内容を知ってしまっているにわか層が絡むと、もう収拾がつかなくなる。

 

そういうわけで、vtuber界でまともに完走したのは(私の知る限りでは)織田信姫くらい。たしか、NルートとPルート。それでも、ガッツリ編集した動画が20本以上必要になりました。

 

そのUndertaleの実況を杏戸ゆげが始めたときの率直な気持ちを言うと、「やらかしたな」。生配信の実況ゲームとしては特大の地雷ですから。しかし、ご存知の通りの高いゲームスキル、長時間配信を苦にしない体力、まだまだかけだしなので人が多過ぎることもなく、結果的には変な人が集まる前にさっさと1周目を終え、Pルートもクリアした。これだけでも賞賛に値します。

 

それなのに、まさかGルートまでやるとは。たしかに、このゲームで最も有名なのはGルートのラスボスとそのBGMですが、Pルートまでとは難易度が段違いですし、なにより、精神的にきます。Pルートで終わったほうが、色々と楽。実際、Undyne The Undying戦で詰まってますし。

 

とはいえ、一度手をつけたゲームは頻繁に長時間の枠を取ってどんどん進めていくので、プレイングスキルも相まって、アーカイブならストレスなく見ることができます。こういうときだけは、箱でないことがプラスに働きますね。リレーとか、時間が被るとか、考えずに済みますから。また、彼女はそれなりのキャリアを積んでいるので、新人にありがちな滑舌の悪さもなく、ゲーム実況者として必要十分な能力を備えているように思います。

 

 

そういうわけで皆さん、地雷処理班・杏戸ゆげの勇姿を一度ご覧になってはいかがでしょうか。

 

…といっても、なんど爆死しても立ち上がってくるタイプの新しい地雷処理班ですが!