表記揺れ雑感(なぜ、VTuberではなくvtuberなのか?)

(1577字)

最近になって、気付いたことがあります。私にとっては衝撃的な事実でした。

 

「あにまーれ+ハニスト」の正式略称は、あにハニだということ。公式が、はっきりとその字句を用いていたのです。

 

あにハニか、あにストか。この両派の対立は、それはもう凄惨な、血で血を洗う争いを繰り広げてきたのです(少なくとも、私の中では)。きのこたけのこ論争にも劣らぬこの熾烈な争いに、まさか終止符が打たれるとは。

 

両者それぞれに、言い分があったことでしょう。公平に先頭二文字をとった前者が正しい、いや、喋り易さ・噛み難さからいえば後者が優れている、いやいや、後者は「ハニスト」と一文字違いで後ろに引っ張られすぎている…などなど。

 

界隈においてどちらが優勢か知りたくもありましたが、すでに公式が使用した以上、あにハニの優位は揺るぎないものとなってしまいました。あゝ無情。

 

 

で、それはともかくですね。

本題は、なぜこのブログで「vtuber」という表記を用いているのか、です。

ほかでこの表記を見たことがありません。基本はVTuberVtuber、この2択です。バーチャルユーチューバー(Virtual YouTuber)の略称である以上、VTuberが圧倒的に正しく、次点でVtubervtuberなぞ論外です。

 

VTuberが主に使われるのは、キチンとした仕事として書かれるネットニュースや、企業色の強いVTuber側の発信です。逆にVtuberは、ややカジュアル、オフィシャルではない場面であったり、あるいは企業色の弱いVtuberや個人勢によく見られる表現です。

 

動画中心であるほど、企業色は増し、生放送中心であるほど、企業色は減じます。これは企画立案・動画撮影・編集スタッフ含めた運営側の影響力の多寡に比例します。逆に言えば、演者放任主義の度合いに反比例しますね。

 

スタッフや企業と無関係な個人勢も、動画/生放送の配分により、ほぼ似たような傾向が見えるでしょう。

というのは、初期に生まれたVTuberほど動画中心、かつVTuberという表記にこだわりをもつ者が多いからです。最たる例は、VTuberという略称すら頑なに拒むバーチャルユーチューバーのドン、キズナアイでしょう。逆に、にじさんじ以降爆発的に増えた生放送主体のVtuberは、周囲からの反発により、VTuberと名乗ることに少なからず引け目を感じていました。にじさんじ一期生が肩書きを変遷させたことについては、以前に触れたことと思います。

 

以上のことから、何も考えずにいたとしても、VTuberあるいはVtuberを使うのが至極自然であり、vtuberは明らかに不自然です。

で、問題はなぜvtuberなのか。

 

 

理由その1。VTuberあるいはVtuberという表記に、座りの悪さを感じていたから。要するに、頭でっかちに見えた。

 

理由その2。こちらが本命と思われますが、Virtualであることに、vtuberの本質はないから。これまでも述べてきた通り、芸能人、タレント、YouTuber、国会議員、個人事業主、サラリーマン、主婦あるいは主夫、仕事でなくても親の前、子供の前、先生の前、クラスメイト前、知り合いの前、親友の前、恋人の前、伴侶の前、憎むべき相手の前…様々に移り変わる人間の在り方は、バーチャルな性質の上に成り立っています。

なぜ、vtuberだけがVirtualityをアイデンティティとして声高に主張する必要がありましょうか?

Vに固執するのは、自らの存在意義に不安を抱いていることの裏返しです。

 

だから、このブログではvtuberという表記をしています。ご了解下さい。

 

 

 

 

 

 

 

…というのは全くの後付けで、適当に使った表記を漫然と続けていただけかもしれませんが!